ばかのこ日記

おバカも精一杯生きてます。栗かのこは1度食べてみてください。

ブックカバー必須。手から汗が滴る『うそつき、うそつき』読みました【感想】【ネタバレなし】

 

 

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 この本のあらすじ

 

国民管理のために首輪型嘘発見器着用が義務付けられた世界。少年フラノは非合法の首輪除去で日銭を稼ぐ。強盗犯、あざのある少女、詐欺師など依頼人は様々で危険は日常茶飯事だ。
だが彼にはある人のためにどうしても外したい首輪があった。それがフラノを首輪と彼自身の秘密へ導く…愛を乞う少年が辿り着く衝撃の結末とは?小説推理新人賞とダブル受賞でデビューした超大型新人による第5回アガサ・クリスティー賞受賞作(裏表紙より引用)

  

嘘発見器の着用が義務付けられた世界…?

 

き、気になる。嘘で溢れてるこの世の中にそんなものがあったら果たしてどうなってしまうのか。

 

私の場合、直近の問題としてはバイト先で「親族が危篤なので休みます」が使えなくなる。

 

お世辞も嘘だと見なされるのであればそれこそ非常事態だ。

女同士の「かわいい~~」は自分への見返りだったり中身のないものが大半なので戦争が勃発するだろう。

 

 

その首輪を非合法に外すのを生業とした主人公だって…?

 

 

面白いに決まってる。非合法とかいう言葉にゾクッとする。

 

 

アガサクリスティー氏の太鼓判まで押されたらもう最後、購入するしかないじゃないか。

 

 

深夜にも関わらず怒涛の一気読み

 

 

いやあ、面白かった。

 

 
特に面白かったのが主人公が依頼人の首輪を外す場面。依頼人は友達だったり犯罪者だったり可愛いらしい少女だったり様々だ。
 
彼らは首輪は外れて自由になれるかもしれないが作業を始めて時間内に外せなければ命を落としてしまう。
 
 
そんな緊迫した状況で作業の最後の十数秒間は見ものだった。そんな緊迫したシーンがいくつもあり、個々のストーリーに味がある。
 
 
しかしそんな場面が続くせいで手汗が止まらない。手に汗握るどころか手から汗が滴る。よって、この本を読むときはブックカバーをつけることも併せて勧めておきたい。
 
ブックカバーといえば有隣堂は文庫用の色付きのやつがあるけれど何色にするか迷いすぎていつも店員さんに嫌な顔をされる。でも本のイメージに沿って色を選べるのって結構たのしくてついつい迷ってしまう。この本は…うーん…グレーかな。発見器とかメカっぽいし。
 
 
 世界観の設定も人間ドラマを展開させるには十分で、登場人物にも謎が多く、主人公の葛藤にも目を光らせながら、結末も気になりすぎてページをめくる手がとまらない。
 
この世界に入り込むまで時間がかかる人もいるかもしれないが、ハマったが最後読み切るまで手放すのは困難だろう。

 

もちろん「親族が危篤なのでバイト休みます」の嘘がばれたとかいうふざけたことはなかったけれど。

 

『うそつき、うそつき』はこんな人におススメ

 

・物悲しいストーリーが読みたい人

 決して明るくはない。考えさせられるお話。

 

・少しの間、現実から離れたい人 

 私なんて常日頃から現実逃避に勤しんでいる。

 

・人をだます悪い奴ら

 嘘発見器がない世界でよかったね!

 

あとがき

 

 以上、かの子による『うそつき、うそつき』の紹介でした!

 

『わすれて、わすれて』という清水杜氏彦の著書もあるみたいなので私は今から買いにいってきます。続編ではないらしいけれど。何を忘れてほしいんだろう。

私がみんなに忘れてほしいのは、小学生のころにスカートの中にシャツをinするのを間違えてパンツの中にスカートをinしてしまったことですかね。あの時のみんなの記憶を抹消したい。

 

ハヤカワ文庫のコーナーに行ったら『うそつき、うそつき』ぜひ手に取ってみてくださいね。感想まってます☆